Musicadentro

第10号 (01/03/1999)

そろそろ春も間近になってきておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。最近は新ネタが不足がちでしたが、サンレモ音楽祭が無事終わったようなので、そろそろ新譜の発売ラッシュが始まるかと思われます。それまでは数少ない新ネタに旧譜を交えてお送りしたいと思います。

アルバム・カバー

アーティスト名 / アルバム・タイトル (リリース年) レーベル名, レコード番号. (収録曲数)

Minuto

Pooh / Un minuto prima dell' alba (1998) CGD east west, 3984 26273-2. (全11曲)

待望のPooh の新譜は新録のオリジナルアルバムではなく、25周年の2枚組ベストアルバムと30周年の6枚組 "Pooh Book" の際に現メンバーで再録された'60年代のヒット曲の数々を1枚にまとめたアルバムとなっています。要するに "Pooh Book" の Disc 1 をジャケットを付けてバラで再発したものです。1st "Per quelli come noi" から6曲、幻の 2nd "Contrasto" から3曲、3rd "Memorie" から1曲、それにアルバム未収シングル "Buonanotte Penny" を加えた全11曲のヒット曲を現メンバーによる演奏で聴くことができるのがこのアルバムのウリでしょう。と言うのも、特に初期の曲では当時のメンバーで今残っているのは Roby Facchinetti だけで、またほとんどの曲は Riccardo Fogli がリードヴォーカルを取っていたので、曲の感じが幾分違うからです。このように1枚物として発売されたことにより比較的入手しやすくなったのではないかと思います。

Viaggiatrice

Alice / Viaggiatrice solitaria (1995) EMI Italiana, 7243 8 34388 2 2. (全17曲)

最新作 "Exit" の日本盤が先日発売されたばかりのAlice ですが、その"Exit" を気に入ったものの、その他の作品のどれを聴いたらいいのか迷っている人にお勧めなのが、1995年にリリースされたこのベストアルバムです。EMI Italiana 時代の主だった曲が多数収録されているので、気に入った曲の入ったアルバムを見つけるのにも役立つと思います。'80年代後半の Franco Battiato のカバー曲もいくつか収録されており、個人的には Roberto Camisasca の曲 "Nomadi" が特に気に入っています。また、以前に国内盤が出たこともある "Il sole nella pioggia" (Roberto Camisasca の曲を多数収録) からも数曲入っています。全体的に Alice 独特の低音から高音までの声域の広さを生かしたダイナミックな曲が多いので、一時期のアンビエント色の強い作風にしっくり来なかった人にもお勧めです。

Prova

RAF / La prova (1998) CGD east west, 3984 25662-2. (全9曲)

すでにベテランの域に達している RAF こと Raffaelle Riefoli の約3年ぶりの最新作。声のタイプは Claudio Baglioni や Paolo Vallesi に似ていて、いわゆるイタリア受けするタイプです。全体的にメロディアスな曲が並び、緻密なアレンジが施された楽曲は美しくもあります。'80年代以降の現代的なイタリアンポップスの正統派といった感じがします。1曲目の "Vita, storie e pensieri di un alieno" は力強い曲調で、サビの部分の声が裏返るところが実に魅力的です。また、"Jamas" では美しいバラードを聴かせてくれます。ラストのタイトル曲 "La Prova" では一部でラップを聞かせるなどの工夫も見られます。実は、今までまともに彼の作品を聴いたことがなかったのですが、今作を聴いてみて改めて彼がイタリアで人気が高い理由が分かったような気がします。

Bisogno

Gianni Togni / Ho bisogno di parlare (1997) CGD east west, 0630 19144-2. (全11曲)

私の大好きな Gianni Togni の今のところ最新作となる1997年のアルバム。1曲目のタイトル曲 "Ho bisogno di parlare" から Togni 節全開で、非常に彼らしい作品に仕上がっています。かつてコンビを組んでいた作詞家の Guido Morra の手を離れ、詞・曲ともに彼自身が手がけた曲が4曲あり、残りの7曲も新コンビを組む Adelio Cogliati が作詞を手がけるなど新生 Gianni Togni を十分アピールする内容となっています。"Ho bisogno di parlare" は実に彼らしい楽曲でこのアルバムのベストテイクと言えるでしょう。"Serenade" では得意の弦楽奏をバックにしたバラードを聴かせ、"Un posto libero nel mondo" ではとびきりポップな一面も見せています。"Siamo nervosi" では力強いヴォーカルを聴くことができますし、彼の魅力満載のアルバムとなっているので、これからイタリアン・ポップスを本格的に聞いてみようと思っている人にもぜひお勧めしたい1枚です。

Orme

Le Orme / Orme (1990) Philips, 846 410-2. (全9曲)

ベテランロックバンド Le Orme の1990年に再結成された際のアルバム。この時のメンバーはキーボード・トリオだった頃と同じ Michele dei Rossi (ds), Antonio Pagliuca (key), Aldo Tagliapietra (b) の3人で、ゲストが数人参加しています。プロデューサーは 元 Camaleoniti, Il Volo のMario Lavezzi で、バイオリンで Angelo Branduardi が参加しているのも話題の1つでしょう。前作の "Venerdì" が当時はやっていたエレクトロポップだったのに対して、今作では正統的なポップロックに仕上がっており、Orme のシングル曲が好きだった人には違和感のない作品となっています。やはりハイライトは Branduardi が参加している "25 Maggio 1931" でしょうか。その他の曲も非常に Orme らしいたおやかな曲調になっており、もしかすると一番彼ららしい作品かも知れません。この後、また沈黙と続けた後に1996年にメンバーチェンジを経て再編され、現在も活動を続けています。

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