アルバム・カバー
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アーティスト名 / アルバム・タイトル (リリース年)
レーベル名, レコード番号. (収録曲数)
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Luca Sepe / e il vento
farà il resto (1998) Carosello, 300 616-2.
(全11曲)
若手カンタウトーレ Luca Sepe
のたぶんファーストアルバム。アーティスト・ディレクターに
Fausto Leali がクレジットされており、1曲目の "un po' di te"
では Leali
が曲作りにも参加しています。共作を含めほとんどの曲が彼自身のペンによるものですが、ラストには
Chicago の "Hard to say I'm sorry"
のアコースティックライブ・バージョンが収録されており、このことからも判るように全体的にAOR色が強い作品となっています。伸びやかな歌声でバラードからアップテンポなナンバーまで歌いこなしており、ヴォーカリストとしてもかなり実力があるようです。これからの活躍が期待のアーティストと言っていいでしょう。
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I Cugini di Campagna /
Amor mio (1998) 103, CNT 1323 2. (全10曲)
1970年代後半に活躍していた Ivano & Silvano Michetti
兄弟を中心とした Cugini di Campagna
の1998年最新アルバム。このバンドの特徴はコーラスだけでなくリードヴォーカルもほとんど全編ファルセットで歌っていることで、このアルバムでも一部の曲を除いて
リードヴォーカルの Nick Luciani
がファルセットでリードをとっています。全体に優しい感じのラブロックですが、5曲目の
"La nostra terra" は Vatican
が関わった1993年に上演された文学オペラ「IL
RITO」からの作品で、裏ジャケットに見られるように宗教色のあるもののようです。また、最後の10曲目は1曲目の
"Amor mio" のカラオケが収録されています。
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Paola & Chiara / Ci
chiamano bambine (1997) Columbia, COL 487273 2.
(全10曲)
Paola Iezzi と Chiara Iezzi
(姉妹?)の美人デュオによるファーストアルバム。全曲彼女たちの共作で、曲調もバラエティに富んでおり彼女たちの才能がうかがい知れます。1曲目の
"Ci chiamano bambine" はフランスの Lio の1991年のアルバム
"Des fleurs pour un cameleon" の1曲目 "Je me tords"
のようなグランジサウンドに仕上がっています。また、その他の曲も'60s〜'70s
テイスト溢れるサウンドになっており、アコースティック色が強いことも特徴の一つになっています。ヴォーカルのルーズな感覚など、日本のPUFFYに通じるものがあるかもしれません(こちらの方が才気溢れる感じですが)。
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Rondò Veneziano /
Marco Polo (1997) KOCH, 33502-2. (全15曲)
Le Orme のプロデュースなどで有名な Gian Piero Reverberi
率いる Rondò Veneziano
の最新アルバム。全曲彼の作編曲・指揮により、彼自身ピアノとキーボードで演奏にも参加しています。このグループはバロック編成にピアノ・リズムセクションが加わった編成で、ネオバロックとでもいうべきサウンドを得意としており、いわゆるイージーリスニングとは一線を画しています。アルバムタイトルの通り
Marco Polo
を巡るトータルアルバムとなっており、イタリアからのシルクロードの音楽紀行といった構成になっています。このアルバムでは何曲かはチベットやモンゴルの伝統音楽をモチーフにしており、その他の曲はいつも通りのネオバロックサウンドになっていて、異国情緒たっぷりな作品に仕上がっています。。彼らのサウンドの特徴としてはオーボエがリードをとる曲が多いことが挙げられますが、今回もタイトル曲などでオーボエが大活躍しています。
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Nomadi / una storia da
raccontare (1998) CGD east west, 3984 24541-2.
(全10曲)
1960年代から活躍するベテランバンド Nomadi
の最新アルバム。彼らは日本では1970年代前半のプログレッシブロック色が強かった頃の作品しか評価されていないようですが、基本的にはポップ色の強いロックバンドで、このアルバムも落ち着きのあるポップロックになっています。前作のライブアルバムまで在籍していた女性ベーシストの
Elisa Minari
とツインヴォーカルの一翼を担っていた管楽器奏者の Francesco
Gualerzi が脱退し、新たにヴォーカルとベースを担当する
Massimo Vecchi
が参加しています。このことから、近作で特徴的だったツインヴォーカルの掛け合いが聞かれなくなってしまいましたが、サウンド的にはそれほど変化はなく、安心して聞くことができます。ここ数作で多用されていたアコーディオン音色が今回も使用されており、"Mediterraneo"
ではその名の通り地中海サウンドが繰り広げられています。
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