アルバム・カバー
|
アーティスト名 / アルバム・タイトル (リリース年)
レーベル名, レコード番号. (収録曲数)
|
|
Al Bano & Romina
Power / Emozionale (1996) WEA, 0630-14002-2.
(全13曲)
Al Bano & Romina Power
のデュオとしての最新アルバムのようです。1曲目の1996年のサンレモ音楽祭参加曲
"È la mia vita" とラストの "Na na na" は Al Bano
のソロですが、その他の曲はデュオによるものです。さすがベテランというべき内容で、まさにイタリアンポップスの正統派といった出来となっています。また、スペシャルゲストで
Paco de Lucia (g) と Montserrat Caballé
が参加しています。私自身10数年前にNHK-FMの「軽音楽をあなたに」や「サウンド・オブ・ポップス」でサンレモ音楽祭特集をやっていたのを聞いて以来、久しぶりに彼らの作品を聞いたのですが、あまりの出来の良さに創刊号の冒頭で取り上げることにしました。彼らの美声と素晴らしい歌唱力を存分に楽しめる作品となっています。昨年・一昨年と来日公演を行なった
Al Bano
ですが、できれば今度は夫婦そろって来日して欲しいものです。
|
|
Laura Luca / Domani
Domani (1998) D.V. More Record, CD DV 6231.
(全14曲)
1970年代後期から1980年代半ばに活躍したカンタウトリーチェのベスト盤。私は1982年のアルバム
"Tunnel"
しか聞いたことがなかったのですが、1970年代の曲はおとなしめで1980年代のものと比べると多少印象が薄いです。彼女の特徴はその声と歌い回しで、ファルセットを多用しているのが印象的ですが、好みの分かれるところでもあるでしょう。曲の出来としてはやはり
"Tunnel" からの "Elisir" "Lontano"
などが特に良く、またこの頃は彼女自身ギターやキーボードを弾いています。
また、ワールドワイドな活躍を目指した時期もあるようで、英詞による
" Sex or love" やフランス語の "Amour de nuit"
なども収録しています。ジャケット内側の解説によると1980年代半ばにテレビの音楽祭(世界歌謡祭のことか?)のため来日したとありますが、残念ながら記憶にありません。現在は引退しているようです。
|
|
Camera Astralis / i
Supplicanti (1998) Imago, CD-IM002. (全8曲)
作詞家を含む5人からなるシンフォニックロックグループのたぶんデビュー作。スタイルとしては中期ジェネシス・タイプで特に「静寂の嵐」の頃に近いのですが、ありきたりのジェネシス・クローンのポンプ系のバンドと違い、ポップな要素はほとんどありません。アコースティックな静のパートの出来が良く、ピアノの音色が心地よいです。ヴォーカルは
Peter Gabriel
を意識してはいますが、それほど癖のある歌い回しはしていないので聞きやすいと思います。プロデュースはヴォーカルの
Renato Cavallero と元 Arti e Mestieri の Beppe Crovella
が担当しています。
|
|
Fabrizio Casalino /
come un angelo (1998) Mercury, 534 940-2.
(全10曲)
若手カンタウトーレ Fabrizio Casalino
のおそらくファーストアルバム。ジャケットを見る限り若かりし頃の
Red Canzian
に似ています(こちらの方がいい男ですが)。全体的にロック色は薄く、ポップな感じに仕上がっています。バラードの
"una cosa sola" やアコースティックギターが 印象的な "occhi
di rondine"
など佳曲が並び、これからの活躍が期待できるアーティストではないかと思います。
|
|
estAsia / stasi
(1997) Polydor, 537 173-2. (全9曲)
ヴォーカルの Romina Salvadori
嬢を擁する5人グループのたぶんファーストアルバム。エスニック色のある4ADサウンドといった感じで、ゴシックにオリエンタルな要素を入れてコケティッシュなヴォーカルを乗せた不思議なサウンドに仕上がっています。ミディアムからスローテンポのナンバーが並びますが、曲が練られているので飽きることなく聞き通すことができます。重厚で荘厳な雰囲気をうまく出していますが、ヴォーカルの声質のおかげで重苦しい感じはしないので多くの人に受け入れられるのではないでしょうか。
|