05/05/2015 更新
Pooh のメンバーのソロ・アルバムをメンバー毎にリスト・アップしています。新作がリリースされ次第更新していく予定です。
Roby Facchinetti |
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Roby Facchinetti (1984) CGD, 9031-77229-2. (全9曲) Pooh の他のメンバーに先駆けて発表された Roby のファースト・ソロ・アルバム。プロデュースは Stefano が務め、曲によっては Dodi と Red も演奏に参加しており、バンドの仲の良さを感じさせます。デジタル・キーボードのきらびやかな音色が印象的なインスト・ナンバー "Grande fratello" で始まり、'70年代の Pooh のアレンジャー Franco Monardi が指揮するオーケストラの艶やかな音色が曲を盛り上げるバラード "Due belle persone" など聴き所一杯です。また、"Din Din Din" では名作 "Alessandra" のタイトルにもなった愛娘 Alessandra とのデュエットを聴かせてくれます。ラストはピアノによるシンプルなバッキングが彼のヴォーカルを盛り立てる小品 "Gente di scena" で締めくくっています。 |
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fai col cuore (1993) CGD, 4509 94118-2. (全9曲) 前作から9年の時を経て発表されたセカンド・ソロ・アルバム。今回は彼自身がプロデュースを手掛け、アレンジとオーケストラの指揮を '80年代の Pooh のアレンジャーである Fio Zanotti が担当しています。今回は Pooh のメンバーは一人も参加しておらず、ストリングスを軸に多数の管楽器を従えたゴージャスなアレンジが印象的です。また、前作では3曲もあったインスト・ナ ンバーが今回はなく、全体的にバラード中心の作品になっています。オープニングのタイトル曲 "Fai col cuore" は場面展開の多いドラマティックな曲に仕上がっています。多数のコーラスを従えた軽快なナンバー "Facciamo una canzone" では珍しく唸りを上げるオルガンが印象的です。子供達の声に導かれる "Perchè non si vive per sempre" はノスタルジックで寂しげなヴォーカルを聴かせるバラードとなっています。 |
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ma che vita la
mia (2014) Carosello Records, 8034125843923. (全10曲) 2016年の50周年への準備のためにバンド活動を休止したことを受けて、前作から約20年の時を経て発表されたサード・ソロ・アルバ
ム。冒頭とラストのインスト曲以外は2013年1月に急逝した盟友 Valerio Negrini
の最後の作品となる詞が使われています。また、アレンジは最近の Pooh の作品でも活躍している Danilo Ballo
が手掛けています。オープニングを飾るドラマティックなインスト曲 "IL volo di Haziel"
で始まり、ストリングス系のキーボードが飛び交う軽快なタイトル曲 "Ma che vita la mia" や Roby
らしいシンフォニックなバラード "Un mondo che non c'è"
など収録されている各曲も粒ぞろいです。ブックレットには各曲で使用さ
れたキーボード群の機材の詳細が記載されていて、これまでになく鍵盤奏者としてのこだわりを感じさせる作品となっ
ています。 |
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Dodi Battaglia |
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Più in alto che c'è!? (1985) CGD, 9031-77230-2. (全9曲) Roby のソロ・アルバムに刺激されたのか、その翌年に発表された Dodi のファースト・ソロ・アルバム。プロデュースは彼自身が手掛け、アレンジは彼と'80年代の Pooh のアレンジャーである Fio Zanotti が担当しており、Fio はほぼ全曲でキーボードも弾いています。また、作詞は全曲 Valerio Negrini が提供しています。いかにも Dodi らしい軽快なナンバー "Devi farcela" で始まり、随所で多彩なギター・プレイを聴かせるものの、全体的にはヴォーカリストとしての側面を強調したアルバムに仕上がっています。タイトル曲の "Più in alto che c'è" では Vasco Rossi が詞を提供し、エンディングのコーラスにも参加しています。ラストには波打つようなギターの爪弾きに導かれるインスト・ナンバー "Personaggi e interpreti" が配され、静かに幕を閉じていきます。 |
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d'assolo (2003) CGD east west, 5050466683922. (全10曲) 前作から8年の時を経て発表されたセカンド・ソロ・アルバム。今回は全編アコースティック・ギターによるインストゥルメンタルで占めら れていて、全体的に音の分離が良く、輪郭がはっきりした録音となっているため、目の前で Dodi がギターを弾いているような錯覚さえ感じる出来になっています。オープニングの "Primavera a New York" は粒立ちのいいギターの爪弾きで始まる軽快ななかにもさり気なく高度なギター・テクニックを盛り込んだ曲になっています。"Treno per il mare" はタイトル通り海への列車からの風景を思わせる爽やかなメロディが印象的です。"Nordinfesta" では PFM の Franco Mussida (g) がクレジットされており、イタリアを代表するアコースティック・ギターの名手2人の共演を聴くことができます。 |
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Dov'è andata la musica (2015) In Alto, 95453455-2. (全12曲) 前作から約12年振りとなる最新ソロ・アルバム。今回はオーストラリア出身のアコースティック・ギターの名手 Tommy Emmanuel とのコラボレーション作となっています。むせび泣くような Dodi のギターで始まり、テクニカルな Tommy のアコギと交錯していくオープニングの "Mediterranean girl" で始まり、メンバーのコーラスが入れば Pooh の作品と言ってもいいようなポップな先行シングル曲 "Grazie" へと続いていきます。Dodi らしい人懐こいメロディが印象的な "Io non so amare a metà" や、ギターを弾きまくりながら歌われる軽快な "Tu resti qui"、Tommy のアコギ・ソロを前面に出したインスト曲 "Louis and Clark"、オーディション出身の若手ヴォーカリス Beatrice Ferrantino とのデュエット曲 "Ti lascio andare via" などバリエーションに富んだ楽曲で構成されています。ラストはシンフォニックなアレンジによる叙情的なインスト曲 "Vale" で壮大なエンディングを迎えます。 |
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Red Canzian |
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io e Red (1986) CGD, 9031-77231-2. (全10曲) Pooh のメンバーのソロ・アルバム攻勢のラストを飾る Red のファースト・ソロ・アルバム。プロデュースは彼自身が手掛け、アレンジとキーボードを Marco Tansini が担当しています。Enrico Ruggeri 作詞の"Capita a volte che poi ci si trovi soli" では Dodi がギターで参加し、"Tu no" ではゲストで Loredana Berté がハスキーなコーラスを聴かせてくれます。"Canzoni per mestieri" ではStefano がドラムで、Roby がピアノで参加しており、ほとんど Pooh での Red が担当した曲であるかのようです。Red の弾くチェロに導かれる "Una stagione di un giorno" ではヴォーカル・ラインに寄り添うようなオブリガートを聴かせる Bill Evans のサックスが印象的です。私生活でもパートナーである Delia Gualtiero とのデュエット曲 "Noi quelli veri" では息のあったヴォーカルの掛合いを聴くことができます。 |
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l'istino e le
stelle (2014) Blu Notte, 8033954533661. (全12曲) CD+DVD
2016年の50周年への準備のためにバンド活動を休止したことを受けて、前作から28年振りに発表されたセカンド・ソロ・アルバム。
大部分の作詞は Miki Porru が、アレンジは Pooh のサポートでもお馴染の Phil Mer
が担当しています。オープニングの Red らしい ポップな "Elogio del silenzio"
に始まり、深遠な叙情を感じさせるバラード "Per un attimo"
やラストのオーケストラをバックにフレットレス・ベースのソロを聴かせるインスト曲 "Sinfonia d'autunno"
に至るまで曲も粒ぞろいで、非常に完成度が高いです。初回盤に付属するDVD "Lo sguardo e la pelle"
には本人及び録音メンバーのインタビューを中心に、本編には収録されていない新曲3曲 (内1曲は Capsicum Red 名義)
を含む6曲の映像が収録されています。 |