31/07/2011 更新
2011年7月に北西イタリアへコンサートを見に行ってきましたので、その時の模様を紹介します。今回は昨年10月に
Stefano D'Orazio 脱退後初となる新作 “Dove comincia il sole” を発表した、新生
Poohの夏の野外コンサートを見ることを目的に7月中旬のイタリアへの旅を計画しました。 Nomadi のコンサートチケットの半券 Nomadi のコンサート会場 【Nomadi@Genova】Milano 到着の翌日 (7/15) に Nomadi のコンサートが Genova
で行なわれるので、昼前に Genova に向けて出発。1時間30分ほどで Genova
に到着した後、ホテルにチェックインして荷物を置いてから昼食をとり、町をぶらついた後に会場の下見に行きました。会場は Genova
の町の中心的な港 Porto Antico にある大埠頭の突端に夏季限定で設営された Arena del Mare の特設ステージです。 (Arena del Mare [Genova] への交通) TicketOne
の情報では21:30開演となっており、チケットは開演1時間前から会場のチケットブースで受け取ることになっていたので、
20:15頃にホテルを出かけたのですが、会場周辺の海岸沿いは浜風が予想外に強く、早くも涼しい感じになっていました。
会場入り口付近のチケットブースでチケットを受け取り、20:30頃に入場できました。会場内のステージ左側にグッズ売り場が設置されていたので、
涼しくなってきたこともあり、"Io Vagabondo"
のデザインのスウェットを購入しました。今回の会場は予想外にスタンドを組んだ指定席の前のステージ側にスタンディング席が設けられていたために、
5列目の中央寄りの指定席だったのですが、ステージとの距離は結構あったことから写真撮影は難しいポジションとなりました。
そうこうしている内に定時から10分ほど過ぎた21:40に幕が開きました。 Nomadi 全メンバー:左から Massimo (b, vo), Beppe (key), Danilo
(vo, g), Daniele (ds), Cico (g, vo), Sergio (vln, perc, vo) Nomadi の Io Vagabondo スウェット Pooh のコンサート会場 Pooh の Alessandria でのコンサートチケットの半券 【Pooh @ Alessandria】今回は旅行のメイン・イベントである Pooh
のコンサートを2回観ることになっていたのですが、まずは7/16に Alessandria で行なわれるので、前夜の Nomadi
のライブの余韻を残しつつ、12:30頃に Genova
を出発。約1時間ほどで Alessandria に到着し、ホテルにチェックインして荷物を置いてから、町をぶらついた後に会場の下見に行きました。 (Teatro alla Cittadella
[Alessandria] への交通) 今回は Teatro Regionale Alessandrino
からの確認書の情報では21:30開演となっており、チケットは19:45から会場のチケットブースで受け取ることになっていたので、
ホテルの隣にあるリストランテで食事をとった後、20:10頃にホテルを出かけて20:40頃に会場に到着してから入り口近くのチケットブースでチケット
を受け取りました。 Teatro alla Cittadella のステージ背景に掲げられたエンブレム オープニングの "Dove comincia il sole" での "L'altra donna'" での Dodi のギター・ソロ また、今年の冬に行われていたツアーのセットリストからも入れ替えがあり、大曲の "Il tempo, una donna,
la citta'" が復活したり、インスト曲 "La gabbia" が削られて、新たに "Ci pensero' domani"
が加わったりと、バランスのとれた選曲になっていました。3人のヴォーカルのみの "Solo voci" に続く "Uomini soli"
も3人だけで演奏していました。Roby のキーボード・ソロに導かれて始まる "Viva"
で Dodi のギターから音が出ないトラブルがあり、修理している間に Danilo が "Quinta stagione"
のフレーズを弾いて場を繋ぐというハプニングがあり、その後、"Viva" を冒頭からやり直してライブが再開しました。また、"Viva"
の後のMCでサポートメンバーの紹介があり、Danilo をマエストロと紹介するなど彼に対する信頼が厚いことが感じられましたね。Red が
Phil を紹介するときにやや照れくさそうだったのも印象的でした。 【本編】 18) Reporter Pooh のコンサート会場 Teatro del Vittoriale Pooh の Gardone Riviera での 【Pooh @ Gardone Riviera】Alessandria のライブの翌日 (7/17) は Gardone
Riviera
でライブが行なわれるので、12:00前に Alessandria
を出発。ローカル線などを乗り継いで最難関である中距離バスを使って4時間以上かかって Gardone
Riviera
に到着したのですが、移動に時間がかかったことと、ホテルが会場から5分くらいと近かったこともあり、下見をせずにホテルで休憩していました。 (Teatro del Vittoriale [Gardone Riviera]
への交通) 今回は21:15開演となっており、チケットは18:00から20:
45の間に会場の
チケット売り場で受け取ることになっていたので、20:00頃にホテルを出かけました。今回のチケットの受け渡しは Teatro del
Vittoriale
の手前にあるチケット売り場でした。受け取りの際に係員にこのためにわざわざ日本から来たのかと感心されてしまいました。
会場内に入ってから座席へと向かったのですが、この会場は座席の並び方が日本人の常識からはかけ離れており、
中央の通路を挟んで左右に奇数と偶数に分かれていて、更に中央部から外に向かって番号が付けられていました。
今回はオンラインで座席を指定していたこともあり、座席は前から5列目の中央から左手3番目という絶好のポジションでした。この会場も前日の
Alessandria
でのものとほぼ同じセッティングのステージでしたが、ステージ自体は前日に較べて少し低かったですね。それと、前日の Alessandria
公演ではあったエンブレムは掲げられていませんでした。 Red (b, vo) と Phil (ds) 親子によるリズム・セクション ギター・バトルを繰り広げる Dodi (g, vo) と Ludovico (g) アンコール冒頭の "Pronto buongiorno e' la sveglia" での6人 大ラスの "Questo sono io" での6人
ゴールデンウィークが終わった5月7日に公式サイトで夏のツアー開催の告知を確認してから、機会がある毎に公式サイトを覗いてみたところ、
今回のツアーは6月こそ Verona や Roma
といったメジャーな都市での開催があるものの、当初告知されていた7月・8月分は日本人からするとかなりマイナーな地方都市ばかりだったので、
今回のツアー参戦は断念しようかと思っていました。そうこうしているうちに、職場での夏休み包囲網が狭まってきてしまい、
7月中旬の短い期間しか夏休みがとれない状況となってしまいました。ところが、6月10日に発表された7月後半の追加日程に7月16日の
Alessandria
公演と7月17日のGardone Riviera
公演が含まれていたので、まずはこれらの公演を中心に日程を組むことにしました。
この時点ではどちらの公演もチケットの発売情報は明らかではなかったものの、以前に比べて便数が減っているアリタリアの Milano
便の都合により7月14日出発で7月21日に帰国という強行スケジュールで行くことにしました。
まずは6月12日に Gardone Riviera の公演のチケットが会場となる Teatro del Vittoriale
のサイトで発売されていることが判明したので、この公演のチケットを確保し、事前に発売情報を得ていた待望の Nomadi の7月15日の
Genova 公演のチケットもイタリアのオンライン・チケット販売の大手 TicketOne
で押さえました。その後、公式サイトでは相変わらずチケットの発売情報はなかったものの、6月20日に Alessandria
公演のチケットが会場となる Teatro alla Cittadella を管轄する Teatro Regionale
Alessandrino のサイトですでに発売されていることが判明したため、この公演のチケットも確保しました。
ちなみに、今回もチケットは全て当日会場のチケットブースで受付番号を提示して引き換えるオプションで注文しました (注:TicketOne
は住所にチケットを送るか当日会場のチケットブースで受付番号を提示してチケットと引き換えるかの2つのオプションがあります。Pooh
の2会場はオンライ
ン販売では当日会場のチケットブースで受付番号を提示してチケットと引き換える方法のみでした)。
Arena del Mare (Genova) 内のステージ
Milano Centrale 駅から Ventimiglia 方面へ IC で約1時間30分で Genova 駅へ
Genova 駅前から延びる Via Balbi を直進して Piazza della Nunziata
に突き当たったところを右折して、Via delle Fontane を直進すると港が見えてくるので、突き当たりを左折して進むと Porto
Antico 地区に到着する。大埠頭まで来ると会場に向かう案内板が各所に掲示されている。会
場は大埠頭の突端に設営されている
ステージ上では向かって左から Massimo Vecchi (b, vo), Beppe Carletti (key), Danilo
Kakuen Sacco (vo, g), Daniele Campani (ds), Cico Falzone (g, vo),
Sergio Reggioni (vln, perc, vo) の6人が並び、安定した演奏と Danilo と Massimo
を中心とした力強いヴォーカルを披露してくれました。新作からの新曲 "Toccami il cuore" や前作からの "Lo specchio
ti riflette" などで会場を盛り上げ、"Io voglio vivere" や "Noi non ci saremo"
では会場中が大合唱していました。また、Genova と言うこともあり、地元の大物ンタウトーレ、故 Fabrizio De Andre'
のカバーも1曲やっていました。現在の編成になってから、特にライブでは Sergio
のバイオリンがいいアクセントになっており、時にクラシカルに時にトラディショナルにと曲の表情に彩りを添えていました。
また、会場の立地の関係から、ステージバックに広がる港では客船などが頻繁に往航し、時折汽笛が鳴るなど港町の野外ライブならではの雰囲気も楽しめまし
た。
ただ、会場が海のすぐ近くで浜風がかなり涼しかったこともあり、購入したスウェットがすぐに役立ってしまうほど肌寒かったです。
終盤には彼らのライブでは恒例になっている地元のファンが作成した横断幕の数々を紹介し、最後は彼らの代表曲の "Io vagabondo"
の大合唱で幕を閉じました。結局全てが終わったのは24:05頃で、町の中心部での野外コンサートとしては結構遅くまでやっていたと思います。
Teatro alla Cittadella (Alessandria) 内のステージ
会場は Alessandria の郊外にある要塞の跡地 Cittadella 内の野外劇場 Teatro alla Cittadella
ですが、2011年7月現在 Cittadella の入り口正面から Tanaro 川の対岸(街の中心地)に架かっていた Cittadella
橋が取り壊されていたために、駅前の Via Tiziano Vecellio を北上し、大通りの橋を渡って大回りしてから Cittadella
に繋がる Via Giordano Bruno
を直進する必要がありました。そうしたこともあり、所要時間が駅前から30分くらいかかりました。また、会場のある Cittadella
はいつもは開放されているのですが今回はライブ当日ということもあり、入り口で係員が17:00までに場するよう説明していました。
Genova Piazza Principe 駅から Torino 方面へ約1時間で Alessandria 駅へ
Alessandria 駅から駅前の Via Tiziano Vecellio を北上し、 橋を渡ったところのロータリーを右折して Via
Giordano Bruno を直進して Via Pavia との接点の左手が Cittadella の入り口
会場に入ってから、ステージに向かって右側に Pooh Store
の出張ショップがあり、コンサート・グッズを売っていたので、今ツアーの "Dove comincia il sole"
Tシャツをゲットした後、座席に向かいました。この会場の座席の並び方は日本の劇場と同様、ステージに向かって左側から順番に番号が付けられていました。
今回はオンラインで座席を指定していたこともあり、座席は前から2列目の中央から左手3番目という前に出るには不便ですが絶好のポジションでした。
ステージを眺めてこれまでと一番異なるのは Stefano D'Orazio
在籍時に目を引いた巨大なドラムセットがなくなり、シンプルな構成のドラムセットに置き換わっていたことです。また、次の Gardone
Riviera 公演に行ったことで分かったのですが、この Alessandria
公演には何か特別な意味があったようでステージの背景に鷲?をモチーフにした巨大なエンブレムが掲げられていました。
開演はやや遅れて21:48頃に始まり、少し長目のSEに続いてメンバーが次々に登場してきました。今回のツアーでは3人体制となった Roby
Facchinetti (key, vo), Dodi Battaglia (g, vo), Red Canzian (b, vo)
に加えて、Danilo Ballo (key, cho), Ludovico Vagnone (g) と Red の息子である Phil
Mer (ds) がサポートで加わった6人編成となっています。オープニングは新作のタイトル曲の "Dove comincia il sole"
から始まり、序盤は新作からの曲を中心に進められました。下のセットリストを見てもらえれば分かると思いますが、
昨年晩秋のツアーでは新作から全曲やっていたのが今回は3曲ほど削られていました。
Dodi のギター・ソロ
ステージでの全メンバー:左から Red (b,vo), Phil (ds), Roby (key, vo),
Ludovico (g), Danilo (key, cho), Dodi (g, vo)
この会場では事前に公式サイトでお願いがあったこともあり、20曲目の "Amici per sempre"
の時にステージ前方へ観客がなだれ込んできましたが、今回はポジションも良くステージが高めでよく見えていたので私は前には出ていきませんでした。
このことが後に幸運を呼び込むのですが。
本編最後となる "Chi fermera' la musica"" では中盤で Phil
によるドラム・ソロがフィーチャーされ、すでにこのフォーメーションで半年以上ツアーを行なっていることもあり、チームワークの良さを感じさせました。こ
うして本編は会場が盛り上がる中、23:45頃に終了しました。
アンコールはまずは Roby を除く全メンバーがアコースティックギターを弾きながら登場する "Pronto, buongiono e' la
sveglia" で始まり、"Tanta voglia de lei" では会場中が大合唱していました。"Ci pensero'
domanii" から'70年代のヒット曲をメドレーで演奏してから、最後に壮大なバラード "Questo sono io"
をしっとりと歌いあげてライブは幕を下ろしました。終演後、ステージ最前列にメンバーが並んだ際に、観客に向かって Phil
が投げたドラム・スティックが前方に詰め寄った観客を超えて私の足下に転がってくると言う幸運があり、Phil
のドラム・スティックを1本ゲットすることが出来ました。結局ライブが終了したのは24:15過ぎで、余韻に浸りながら夜道をホテルへと向かいました。
"Il tempo, una donna, la citta'" での Red のベース演奏
'Solo voci" での3人 Pooh 左から Red, Roby, Dodi
本編最後の "Chi fermera' la musica" でのPhil のドラム・ソロ
"Dove comincia il sole" ツアーTシャツと終演時にゲットした
Phil のドラム・スティック
Dove comincia il
sole Tour 2011 Estate セットリスト
01) Dove comincia il sole parte 1
02) Dove comincia il sole parte 2
03) L'aquila e il falco
04) Musica
05) Amica mia
06) Isabel
07) Cantero' per te
08) Io sono vivo(7〜8 メドレー)
09) L'altra donna
10) Stare senza di te
11) La donna del mio amico
12) Giorni infiniti
13) Il tempo, una donna, la città
14) Parsifal (parte 2)
15) Solo voci
16) Uomini soli
17) Viva
19) Vento nell'anima
20) Amici per sempre
21) Stai con me
22) Non siamo in pericolo
23) Chi fermera' la musica
【アンコール】
24) Pronto, buongiorno e' la sveglia
25) Piccola Katy
26) Tanta voglia di lei
27) Ci pensero' domani
28) Noi due nel mondo e nell'anima
29) Dammi solo un minuto
30) Nascero' con te(27〜30 メドレー)
31) Il cielo e' blu sopra le nuvole
32) Pensiero
33) Questo sono io
エンディング・テーマ Dove comincia il sole
(Gardone Riviera) 内のステージ
コンサートチケットの半券
Alessandria 駅からPiacenza, Lecce 方面へ約30分で Voghera
駅へ、Voghera 駅で Milano 方面へ乗り換え約1時間で Milano Lambrate 駅へ、Milano Lambrate 駅で
Verona, Venezia 方面に乗り換えて Brescia 駅へ、Brescia 駅から SIA 社の中距離バスで Gargnano
方面に乗り、約1時間で Gardone Riviera へ(Gardone Riviera 内には数カ所バス停があり、会場に近いのは
Villa Alba の次のバス停で、目印は Ristorante Casino)
Ristotrante Casino 近くのバス停で下車し、大通りの Corso Giuseppe Zanardelli を渡って、丘陵側の
Via al Vittoriale を登っていくと5分ほどで右側に Teatro del Vittoriale がある
20:45
くらいから空模様が怪しくなり、ぽつぽつと雨が降り始めてきたことから、前回の Brescia 公演での中断や'02年の Roma
公演の中止が思い起こされ不安になったのですが、ほぼ定刻通りの21:17に開演しました。開演当初から雨足が強くなってきたことから、
用意しておいたウィンドブレーカーを着て雨に備えました。途中何度も雨足が強くなったもののライブは続行し、5曲目の
"Amica mia"の途中で音響の電源が落ちるというアクシデントがあったものの、すぐに整備を行なって無事再開しました。
急な雨のために傘をさす観客が多数いたことから、視界が確保できずにステージ全体が見えないというハンデがありましたが、
この会場がツアー前半戦ラストとなることからメンバーも気合いの入った演奏を聴かせてくれ、悪天候でありながらも全曲演奏してくれました。また、
"Amici per sempre" の頃には雨もほとんど止み、前日同様ステージ前方へ観客がなだれ込んできましたが、
今回もポジションも良くステージが低かったこともあり、前方に行っても
前の人の頭でステージがよく見えなくなりそうだったので私は前には出ていきませんでした。本編終盤の "Stai con me"
の頃には雨も完全に止み、客席も傘を差す人がいなくなったことから視界も良好になり、会場もヒート・アップしていきました。
そうこうしているうちに23:17頃に本編が熱狂的な声援のなか終了し、アンコールも前日同様にフルサイズ演奏したので、
結局ライブが終了したのは23:47過ぎで、余韻に浸りながら会場を後にホテルへと向かいました。
これで、Pooh のライブも雨による中止 (Roma '02)、雨での中断による短縮バージョン (Brescia '09)
に今回の雨の中での完全演奏 (Gardone Riviera '11) とさまざまなシチュエーションを体験することが出来ました。特にこの
Gardone Riviera 公演は移動に時間と手間がかかったことから、無事に全曲演奏を聴くことが出来て非常に良かったです。
ステージでの全メンバー:左から Red (b,vo),
Phil (ds),
Roby (key, vo),Ludovico (g), Danilo (key, cho), Dodi (g, vo)
左から Ludovico (g), Danilo (key, vo), Dodi (g,vo)
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