Musicadentro

第120号 (30/10/2011)

前回の更新から4ヶ月近く経ち、朝夕の冷え込みが感じられてすっかり秋らしくなってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか? 今回はこの秋に発売されたアーティストの新譜を中心にお送りします。

アルバム・カバー

アーティスト名 / アルバム・タイトル (リリース年) レーベル名, レコード番号. (収録曲数)

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Pooh / Dove comincia il sole Live - 27 Agosto 2011 - Castello di Este (2011) 11873002-2. (全37曲) CD-Text

Dove comincia il sole Tour の最終日、8/27に Padova 郊外 Este の Castello di Este で行なわれた公演を完全収録した2枚組ライブ盤。Roby, Dodi, Red の3人に加えて、Danilo Ballo (key, cho), Ludovico Vagnone (g) と Red の息子である Phil Mer (ds) がサポートで加わった6人編成で、オープニングの "Dove comoncia il sole" をはじめ、序盤は最新作 からの曲を中心にしながらも各年代の曲をバランス良く配した絶妙の選曲になっています。これまでほとんどライブでは演奏されなかった大曲の "Il tempo, una donna, la citta'" が収録されているのも目玉の1つです。Phil のドラム・ソロをフィーチャーした "Chi fermera' la musica" や Roby 以外の5人がアコースティック・ギターを奏でる "Pronto, buongiorno e' la sveglia" などライブならではのアレンジも楽しめます。ライブのラストは壮大なバラード "Questo sono io" で締めくくっています。また、CD2にはボーナス・トラックとしてリハーサル時の音源4曲が追加収録されており、特にライブでは珍しい "L'anno, il posto e l'ora.." はCD版と Luxuary Box (映像も)のみに収録されています。なお、パッケージはスリット・イン・タイプの4面開き変形紙製ジャケットとなっています。 同時発売の2枚組DVD版とセットになった Luxuary Box も限定発売されています。
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Marco Masini / niente d'importante (2011) Joe & Joe, 0206999EIT. (全12曲) CD-Text

Firenze 出身のベテランカンタウトーレ Marco Masini のニュー・アルバム。プロデュースとアレンジを Cesare Chiodo (b)  と共同で担当し、作詞も全曲自身で行ない、演奏面でも自身でピアノ・キーボードを手掛けています。オープニングを飾る "Non ti amo piu'" から少ししゃがれた独特の歌声で哀愁のあるメロディを情感豊かに熱唱しています。続く "Fino all'ultimo minuto" ではややロック寄りのドラマティックな楽曲をダイナミックに歌い上げています。端正なピアノをバックに哀愁を帯びたメロディを切々と歌いあげる "Il buffone del momento" や、絞り出すような歌声を聴かせる叙情的な "Colpevole"、スケールの大きいドラマティックなメロディをしっとりと歌いあげる "Resta ad un passo" など、まさに Masini 節全開といった楽曲が続きます。深遠なピアノの響きをバックに哀愁溢れるメロディを切々と歌いあげるタイトル曲の "Niente d'importante" のように彼のスタイルの集大成のような楽曲もあり、やや曲調が似通っているものが多いものの、非常に高い完成度を誇るアルバムに仕上がっています。 初回盤のパッケージは3面開きのデジパック仕様となっています。

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Stadio / Diamanti & Caramelle (2011) EMI, 5099967957125. (全11曲)

Lucio Dalla のバック・バンドからそのキャリアを始めたベテラン・ロック・バンド Stadio の約2年振りとなる最新アルバム。メンバーは Gaetano Curreri (vo, cho), Giovanni Pezzoli (ds), Andrea Fornili (g, key), Roberto Drovandi (b) の不動の4人で、多数のゲスト・ミュージシャンを迎えて制作されています。キラキラした音色のピアノがリズムを刻むオープニングの "La promessa" から Gaetano のしゃがれ声を生かした情感溢れるヴォーカルを聴かせてくれます。続くタイトル曲の "Diamanti & caramelle" では軽快なリズムに乗せて哀愁を感じさせるメロディを切々と歌いあげています。ロック色の強い力強いヴォーカルを聴かせる "Inseparabili" や、哀愁を帯びたメロディをリズミカルに歌いあげる "Piuttosto che non averti mai incontrato"、しっとりとした歌声を聴かせる叙情的な "Gaetano e Giacinto" や、きらびやかな音色のピアノに乗せて切々と訴えかけるように歌われる "Amore addio" など、ツボを押さえた堅実な演奏をバックに情感溢れるヴォーカルを聴かせる彼ららしい楽曲が並んでいます。アルバム・ラストはオープニングの "La promessa" の Noemi とのデュエット・バージョンがボーナスとして収録されています。

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Giorgia / Dietro le apparenze (2011) Dischi Di Cioccolata, 88697946202. (全13曲) CD-Text

実力派中堅ヴォーカリスト Giorgia の出産後初となるニュー・アルバム。半数以上の曲の作詞も自身で手掛けています。この夏のヒット曲であるオープニングの "Il mio giorno migliore" では得意のR&B色の強いダンサブルな曲をダイナミックに歌いあげています。続く "Sembra impossibile" は一転してイタリアらしい情感溢れるバラードで、しなやかなヴォーカルをしっとりと聴かせてくれます。"Inevitabile" では曲を提供している Eros Ramazzotti と息の合ったデュエットを聴かせてくれます。可憐な歌声が印象的なバラードの "Dove sei" やピアノをバックにしっとりと歌いあげる Marina Rei が曲を提供している "Passera' L'estate"、軽快なリズムに乗せて切ないメロディを情感豊かに聴かせる "Vado via" などこれまで以上にしっとりとした歌声を強調した楽曲が多数収録されており、大人の女性を感じさせる作品に仕上がっています。 一方で軽快なリズムに乗せて愛嬌のある早口のヴォーカルを披露する "Tu mi porti su" や、重厚なボーカルを聴かせるドラマティックな "E adesso tu" などを各所に配し、アルバム全体が単調にならないような構成上の工夫も感じられ、完成度が高いと思います。 初回盤のパッケージは3面開きのデジパック仕様となっています。

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Sithonia / La soluzione semplice (2011) Locanda del Vento, LDV 004. (全7曲) CD-Text

'80年代後半から活動しているシンフォニック・ロック・グループ Sithonia のオリジナルとしては5枚目、ライブアルバムを含めると6枚目となる13年振りの最新アルバム。メンバーは Orio Cenacchi (ds), Oriano Dasasso (p, key), Marco Giovannini (vo, cho), Roberto Magni (g), Paolo Nannetti (org, key, cho), Valerio Roda (b) の6人編成で、オリジナル・メンバーが勢揃いしています。ピアノと効果音で始まる8分を超えるオープニングの "Treni di passaggio" からツイン・キーボードを生かした緻密な曲構成と歌心溢れるボーカル・パートが印象的なイタリアならではの迷宮系の シンフォニック・ロックを聴かせてくれます。キーボード・ソロが繰り広げられる小曲 "Tornando" を挟んで展開される22分を超える "Cronaca persa" は複雑に絡み合うキーボード・ラビリンスを中心にして、ハードなギターが叙情的なフレーズを紡ぎ出し、 力強いボーカルが歌いあげる静と動の対比が見事な大曲となっています。タイトル曲の "La soluzione semplice" ではボーカル中心の構成でありながらも、中間部でさりげなく奏でられるマンドリンの音色が印象的です。 アルバム・ラストは叙情的なメロディが押し寄せるイタリアらしいクラシカル・シンフォニック・ロックを聴かせる12分近い大曲 Il vento di Nauders" で締めくくっています。


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